品名 | ガソリンタンクブリーザー |
成形 | 2色成形 |
特徴 | PA+PEの2色成形 |
製品紹介
パッと見、何やら派手な製品ですが…こちらの成形品は自動車のガソリンタンクに取り付く部品で、ガソリンの出入り口にあたるものです。
言うまでもないですが、ガソリンは引火しやすいのでこの部品に不備があって漏れでもしたら自動車そのものが機能しないだけでなく大事故にも繋がりかねない。ということで、この部品は「重要保安部品」というものに位置づけられ、管理も非常に細かいです。(成形現場が大変です…)
色が派手なのは、黒いガソリンタンクに対してあえて目立つように…と聞いていますが、ではこの製品の何がスゴいのか。ということをお話します。
まずこの製品の形状、ちょっと2色成形をかじったことのある人であれば別に難しくないと思うはずです。
確かに白い部分の上にピンクの樹脂を乗せるのであれば難しくないんですが…2材の境目で完全に溶け合って剥がれないものにするためには、2材の溶融温度の関係で先にピンク色の部分を成形し、後で白い部分を成形しなくてはなりません。あー難しい。
また、この部品の機能を考えると、当然中のL字に折れた穴は繋がってないとガソリンは通らないですし、更にこの白い先端部分にはホースが刺さるので筒状の外側にPL(金型の割線)は絶対禁止。あー更に難しい。
そんなに難しいなら金型構造を簡単にするために、逆の順序で成形してもひっつく樹脂に変更すれば良いという話もありますが、ガソリンが接触する部分はこの白い材料でなくてはならず、タンクに接着させるためにはこのピンクの材料でなくてはならないのです。
今はこの製品の成形は終了していますが、当時は現場全体で神経質になりながら毎日量産していました。
この製品の金型構造を検討し実際に製作することで、社員の技術レベルが上がったことは間違いないです。
そんな難易度高い金型でも、是非高橋精機へご相談ください!