永田カナの金型コラム

プロローグ

こんにちは!私は、町工場のヒロイン(自称)永田カナ。
名古屋の住宅街にある町工場「髙橋精機」で、“プラスチック用の金型”を作っています。

「プラスチック製品作り」について、
プラスチック産業の中心地愛知から
はじめての人にもわかりやすくお届けしていきます。

私たちの身の周りのプラスチック製品っていろんな形をしていますよね!これらの形をつくるためには、工夫をこらした成形方法がいくつも用意されているんです。今回は、そんな成形方法の中でも比較的有名なものを紹介していきます。それじゃあみんな準備はいいかな?

様々な形のプラスチック製品を作るための方法

ペットボトル、配管パイプ、家電の筐体に車の内装…あなたのまわりには様々な形のプラスチック製品がありますよね!プラスチック製品の作り方はたい焼きと似ていて、樹脂(プラスチック原料)を溶かし、型に流し込んで固めることで形を作ります。

さて、ここで問題です!あなたは、次のプラスチック製品の作り方、わかるかな?

  • 第1問「ペットボトル」薄くて中が空洞ですよ!?
  • 第2問「配管パイプ」筒状はどう作ったらいいのかな?
  • 第3問「車の内装部品」あらゆるものがプラスチックだけどどう作るんだろう?

大ヒントは下の図にあります!これらは代表的なプラスチック製品の作り方です。

それでは、先ほどの問題の答え合わせをしましょう!

  • 第1問「ペットボトル」は「ブロー成形」
  • 第2問「配管パイプ」は「押し出し成形」
  • 第3問「車の内装部品」は「射出成形」

あってたかな?まとめるとこちらです。

POINT:様々なプラスチック成形方法(きほん編)

  • 圧縮成形:金型の中に入れた柔らかいプラスチックを押し潰して成形する方法。
  • ブロー成形:筒状にした柔らかいプラスチックを金型に入れ、内側から空気で膨らませて型に押し付ける方法。
  • 射出成形:柔らかくしたプラスチックを、注射のように型に注入して成形する方法。プラスチック成形のスタンダード!
  • 押出成形:パイプやチューブの作り方で、ところてんのように押し出す方法。

もちろん他にもいろいろな方法があるけど、ここまでで基本的な成形方法は押さえましたね!

様々なプラスチック成形方法(応用編)

プラスチックの成形方法には「えーこんなのも作れるの?」なんてものもあります。

例えば、わが社の得意分野「2色成形」「インサート成形」です。(詳しい説明は「成形機ページ」を見てね)

2色成形

例えば、こんな製品ができます。接着剤のように剥がれたりしないし、印刷のように消えないのがいい所!

他の2色成形の製品はこちらにも!→「製品事例(2色成形)」

インサート成形

「インサート成形」は、既に出来上がっている別の部品を金型の中に配置して一体成形する技術です。

例えばこちら!プラスチックに金属やガラスが埋まってるでしょ?

「インサート成形」は、金属やガラスなどのパーツをプラスチックに埋め込んだ製品を作る事ができます。

他のインサート製品はこちらから見てね!→「製品事例(インサート成形)」

まとめ

今回は、次のような事をお話しました。

  • プラスチックの代表的な成形方法「射出成形」「ブロー成形」「圧縮成形」「押出成形」
  • プラスチックの成形方法応用編「2色成形」「インサート成形」

身近なプラスチック製品がどう作られているかイメージできたかな?

この中でもわが社は「射出成形」を得意としています。プラスチック成形の重要技術のうちの1つなので、ぜひ押さえておいてね!



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